ここしばらく結構濃いワイン系を飲んでいたので、スカスカとした薄さを物足りなく感じます。所詮880円の安フレンチですから。
でも、香りのクオリティは高い。そして薄いわりに、結構和食には合わない、不透明なスモーキーさを感じました。同種のレトロア・ガスコンはもっとイタリア寄りの明るさがあったと思うのだけれど、今回はメルロ特有の、墨汁みたいなザラッと粉っぽく沈むような、鉄粉というか土というか、暗さを感じます。
個体差はありますし、あくまでも傾向ですが、フランスワインの本質はクールで日の沈むような感じがあって、イタリアだと日が昇るような、体温のあたたかさを感じます。
そういう意味で、良くも悪くもフランスワイン。
翌日、スモーキーさとともに香りも薄れていきました。同じ安ワインでも、レトロア・ガスコンの時のような、お得な魅力は感じません。