贅沢と贅肉には美学を感じまへん。安シンプル is Beauty!
Pathfinder10という究極の安シンプルアンプ、奥が深すぎです。アナログアンプの基本を全て備えておらっしゃると言っても過言じゃございません。デジタルにはない「自分でコントロールする楽しみ」があるのです、うまく使いこめば。ピッキングの強弱はもちろんですが、ギター側のコントロールをフルに使って、ボリュームをいじったり、トーンを絞ったり、ピックアップを切り替えたり・・・そういった、手先のコントロールが全て活かせるのです。デジタルだと色々な音が耳あたり良く造りあげられている反面、弾き手のコントロールには反応がにぶくなり、何やっても同じ「エフェクターの音」になっちゃうでしょ?
今日は、クランチにしてフロントとリアのピックアップミックスで・・・そうそう、私はギター3番目のコントロールポットで自由にブレンド量変えられるようにしていますから、1/3くらいフロント音を混ぜて・・・で、フロントのトーンを半分くらい絞って、ギターのボリュームも上げ下げしながらさらにピッキング強弱・・・色々なバリエーションが出ます。
Pathfinder10の歪みがキタナイという方、たしかにそうかもしれませんが、使いこなさなかったらキタナイままですよ、宝の持ち腐れ。こういう、弾き手のコントロールにリニアに反応するアンプは使い込み次第なのです。何でも同じ音に仕上げてしまう一本調子のデジタルアンプよりは、よーっぽど面白い。
今日はハイゲインのマーシャル系サウンドに挑戦です。いつもは音が汚くならないよう、あまりGAINを上げないようにしていますが、たまには思い切ってめいっぱい上げてみましょう。その分、トレブルを下げます。で、BASSはちょいと上げ気味、ミドルを活かす程度に上げすぎず。
ギター側はこのように、リアに、トーンを絞ったフロントの音を少し混ぜる。改造していないストラトでは出来ないワザですが、上記のセッティングと組み合わせてマーシャルっぽい迫力が出せます。キタナイといえばキタナイ音ですが、マーシャルなハイゲインと言えば、その迫力アリ。
で、ギター、たしかに1万円中国ギターは劣りますよ。個体差は大きいし、じっくり調整して、使いこなすには根性が要ります。そう、安いギターを手にして、これじゃ上手に弾けないという方は正直いって根性が欠けています。良いギターには良いギターの良さがありますが、安いギターには使いこなす楽しさがあるし、それで欠点を克服できれば、立派に音楽生活が成立できるのです。
フォトジェニックみたいな安ギターとPath10みたいな安アンプしか買えない真面目な学生さんを激応援したい。それで根性あれば、立派にプロ目指せます。むしろ、このふたつは、上手になるための最高の取り合わせかもしれません。
しかし、もったいない私は久々にJS-8を持ち出してみました。音はつまらないのですが、捨てるほどでもなく、簡単に伴奏がつけられるし、夜でも安心の音量&音質なので、もっと使っても良いと思いました。
とにかく、自分の持ち物を評価できないのは不幸です。ちゃんと使いましょう。